クラウドポートとエメラダ担当者が語るセミナーに参加
セミナー概要
先週の8/2に『FinTechで始める資産運用!』に行ってきた。
セミナーの要点を備忘も兼ねてまとめる。
クラウドファンディング(CF)のカテゴリとしては大きく寄付型、ファンド型、融資型、株式型の4種類。その中でも融資型、株式型に関してそれぞれサービスを展開するクラウドポートとエメラダの担当者が各サービス概要の説明から投資する際のアドバイスを行った。
なおセミナーは大手町にあるFinolabという会社で開催された。参加者は30名程度で30〜40代の男性が多数。雰囲気的には最近話題のエメラダのCEOが登壇予定を理由に集まった人が多い印象を各セッションの質疑応答の中で感じた。予定と書いたのも残念ながらCEOの澤村氏は都合が悪くなったようで、別の方が当日代理で話されていた。
融資型CFセッション
登壇者
クラウドポート CEO 藤田氏
背景
ソーシャルレンディングとも呼ばれる融資型のクラウドファンディングについて、まず背景としては、貸金業法の改正によりノンバンクが減少、融資残高も10年前と比較し半減。その代わりとして金融商品取扱業者である取扱者が個人から資金を集めて、お金を必要とする企業に貸付を行うようになった。
利回り及びリスク
利回りは8%、デフォルト率は1.47%
※クラウドポートの調べ、過去3年間の平均
メリット、デメリット
- デフォルトにより元本が棄損する可能性
- 延滞が発生する
- 途中解約が基本できない
FAQ
高利回りの理由は?
銀行だけでは必要資金を満たせない場合に、ソーシャルレンディングが資金の担い手になる。具体例として
- 銀行で必要資金を全額借りることができず不足分が出てしまう
- 銀行の与信枠を使い切ってしまった
- 短期、少額の案件で、銀行側が積極的に融資したがらない
- 所有物件の担保価値が低いとみなされ与信がおりない
- 創業から3期経っておらず断られた
銀行とソーシャルレンディングでの審査基準の違いは?
銀行よりもソーシャルレンディングでは柔軟な審査基準が特徴。
銀行の審査では三期分の決算書が必須、短期少額の融資に対しては消極的で、期限前返済に対しては違約金が発生する恐れがある。一方で、ソーシャルレンディングでは決算書の提出も応相談となっているし、短期少額にも積極的で、期限前返済も可としてる。
投資アドバイス
投資戦略の分散投資について
- 事業者リスク 取扱者、営業者レベルでの分散
- 借り手の企業のリスク 借り手企業レベルでの分散
- 市況悪化リスク テーマでの分散
事業者選定のポイント
その他
- 偏ったテーマにばかり投資しない
- 利回りが高いということは、その先の貸出金利が高いということを理解する
- 担保・保証あり、小口分散されているなど回収の工夫に納得感のある案件を中心に選定する
- 借り手企業の偏りが生じないようにする。(借り手企業のイニシャルが開示されている場合)
株式型セッション
登壇者
エメラダ COO 古川氏
背景
日本経済全体として新規・成長企業に対するリスクマネーの供給不足資金調達コストや手数が大きいため新規企業の負担が多い。
インターネット経由にすることで調達コストを削減。負担が少なくなったことにより小規模の資金調達でも多くの資金提供から集められる。
2015年5月 株式投資型クラウドファンディング制度が創設
株式投資型CF
- 投資対象:未上場株式、未上場新株予約権
- 投資回収方法:値上り益
- 流動性:低い
- 投資リターン:46% 米エンジェルリスト社公表の2013年に投資した企業のIPR、2015年末時点
- 課税:申告分離課税
- 関連する登録業:第一種少額電子募集取扱業者
- 手数料:無料
エメラダ・エクイティに仕組み
個人投資家がオンライン画面を通じてベンチャー企業に投資(一社あたり最大49万円まで14,35,49から選択可能)
一方でベンチャー企業は株式投資型CFで年間一億円まで増資が可能で、IPOもしくはM&A発生時個人投資家へリターン